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高齢者のセルフネグレクト

高齢者のセルフネグレクト

 

セルフネグレクト(自己放任)とは、自分自身の身の回りのことを行わないことや、身体的に行えなくなってしまうこと、支援を拒否したり、ゴミを溜めて不衛生なまま暮らしたりして心身の健康が脅かされる状態のことを指します。

セルフネグレクトに陥る原因は、配偶者や家族の死や自分の病気や仕事を辞めるなど様々であり、高齢者に限らずセルフネグレクトに陥ると考えられています。

 

わかりやすい例としては、「ゴミ屋敷・汚部屋」と呼ばれている状態で生活している方がセルフネグレクトといえます。

しかし、セルフネグレクトは「住環境」だけではありません。
支援を拒否するなどといった精神的なものもあります。

 

なぜセルフネグレクトに陥るのか

 

セルフネグレクトに陥る原因をご紹介いたします。

 

・家族や配偶者との離別や死別
・自分自身の病気などで世間から孤立してしまう
・貧困

 

特に高齢者のひとり暮らししている方は注意が必要です。
近年では近隣との交流がなく仕事以外の友人や知り合いが少ない方も多いので、家族の死別や自分自身の病気が原因でセルフネグレクトに陥ることがあります。

孤立から陥るセルフネグレクト

 

孤立によるセルフネグレクトは、高齢者に限らず誰にでも陥る可能性があります。

「働き盛りで朝から夜まで仕事をしている」「家族や友人に心配かけたくない」といった理由から、悩みや不安を1人で抱え込んでしまうことで、精神的に孤立してしまいセルフネグレクトに陥ってしまいます。

 

 

運動能力の低下から陥るセルフネグレクト

 

運動能力の低下によって、生活するうえで必要な食事や洗濯、掃除ができなくなってしまいます。

 

家族に親族、近隣の方に助けてもらえる環境であれば、セルフネグレクトに陥る可能性はなくなるのですが、孤立状態であった場合や定期的に助けてもらえない環境ですと、「やりたいけど出来ない」「やるのは不可能だ」と精神的に諦めてしまいセルフネグレクトに陥ってしまいます。

 

認知症や精神疾患から陥るセルフネグレクト

 

認知症の場合は、徐々に自分で何をすべきなのか判断できなくなってしまいます。
そのため、掃除しなくてはいけない状態なのに、正しい判断ができないため掃除をしなくなってしまいます。

また精神疾患によって判断力が低下してしまい、結果的にセルフネグレクトに陥ってしまう場合があります。

 

経済的困難から陥るセルフネグレクト

 

経済的困難に陥ってしまうと、なかなか生活の維持が難しくなってしまいます。

このときに、社会に生活支援を求めることが出来れば、生活保護などの支援が受けることができるのですが、支援を求められずに生活状況が悪化していき、セルフネグレクトに陥ってしまいます。

セルフネグレクトに注意すべき年代

 

高齢者は、65歳以上であれば介護保険制度があるので、何らかの形で地域包括センターの職員や民生委員の方がコンタクトを取りに行きますので、何らかの異変があれば介護サービスの支援を受けられるきっかけになります。

 

 

危険なのは65歳未満の単身者

 

40代半ばや50代でリストラされ、失業した男性がふとしたきっかけでお酒に手を出してしまう。
そして、そのまま酒浸りになり、アルコール性肝障害にかかってしまう。

また賃貸アパートであった場合、両隣とのお付き合いがなければ孤立してしまい、65歳未満は行政のサポートからあぶれていて仮に亡くなったとしても、全く発見されず孤立死してしまいます。

 

団塊ジュニア世代、ゆとり世代

 

孤独死の危険が高いのは、団塊ジュニアとゆとり世代です。

30~40代の働き盛りの就職氷河期世代は、非正規雇用者としてずっと働いてきた人も多く、職場の人間関係も乏しく、また金銭的にも苦しい為、結婚もできません。

この世代は孤独死予備軍といわれています。

 

身の回りの世話をしてくれる両親がいなくなったときに、セルフネグレクトから孤独死に陥ることが考えられます。

 

まとめ

 

この記事で書いてきた通り、セルフネグレクトは「誰でも陥る可能性が十分にあるもの」です。
セルフネグレクトには、介入しづらいのが現状です。

 

見守りサービスなどのシステム自体もない高齢者以外は、発見さえも難しいこともあります。

それこそ孤独死してから発見されるまで、セルフネグレクトであったことを家族や親族、近隣住民に知られることなく亡くなってしまう場合もあります。

 

人との直接的なコミュニケーションが減った現代の社会問題ということです。

間接的なSNSでのコミュニケーションではなく、地域でも会社でも、趣味でも良いのでコミュニケーションを図ることでセルフネグレクトは対策できます。

 

この記事が人と人との繋がりの大切さを改めて考えるきっかけになればとおもいます。

 

 

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